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252.貧困問題の解決策:ベーシックインカムの導入実施に向けて

ベーシックインカムという言葉やその内容について、皆様はご存じでしょうか。
ベーシックインカムとは、生活に必要な額のお金を政府が社会のすべての成員に無条件で給付するという、これまでには無かった新しい社会政策のことで、すべての人に等しく均一に、仕事をしなくても生きて行けるだけの最低限のお金を現金で給付するというアイデアから生じた、現代の貧困問題を解決することが出来る政策のことです。

私は昨年ベーシックインカムについて知りまして、もともとそういった社会や制度の実現を望む気持ちを持っていましたので、これからはベーシックインカムのような社会制度の実現に向けても出来る範囲で貢献がしたいと思うようになりました。

ベーシックインカムは、分野で言うと社会保障に関するアイデアであり、実現しようとすると新しい社会保障政策となるものですが、どんな人にも分け隔て無く、最低限の生活費だけは給付しようというアイデアから生じているベーシックインカム政策が実施されることになったとしたら、これまでの社会保障における常識は完全にひっくり返されることになるくらいに新しいアイデアです。

このように社会保障の分野に大きな変化をもたらす仕組みであり政策がベーシックインカムなのですが、実施されると他の分野も大きく変化することになり、今までとは違って労働と生活は切り離され、生きていくために働かなくても良いことにもなります。

ベーシックインカム政策が実施されて労働と生活が切り離されることになりますと、生活だけでなく社会の在り方までもがこれまでと全く違った状況になり得ますし、その人が望めば働かなくても生活することが出来るようになりますので、そういった点では新しい視点やセンスが生まれ、また必要にもなって来ると思います。

今号では、そういったベーシックインカム政策の導入や実施に向け、全く新しい社会保障制度であるということから生じる結果や出来事を幸せにならないものにすることなく、問題を回避出来るような新たな視点や変容について書いてみようと思います。

{ベーシックインカム政策の実施に伴う労働意欲に関する問題を回避するために}

全員が何らかの仕事に就くことが出来る完全雇用の継続が夢物語となった社会に人々が生きるようになった現代では、以前なら通用していた物事や仕組みがだんだんと通用しなくなって来ています。社会保障制度の分野においても、実際に生じていることと制度がちぐはぐで噛み合わない部分が生じるようになり、貧困問題も新しい形となるようになって来ました~ワーキング・プア問題や若い人の貧困問題の発生など~。

ベーシックインカムはそういった現代の貧困問題を解決出来る社会政策ですので、この日本でまず最初に実施されることになったりしても良いと思いますし、また最初でなくても実現されることがやはり良いことになると私は思います。

ベーシックインカムのような現代の貧困問題を解決出来る新しい社会保障制度が実現すると良いと思われる方は沢山いらっしゃると思いますが、問題が生じることへの怖れや危惧から実現されないということになるといけないと思います。これまでのところでは、実際に導入することを考えた時に問題視されて来たことの一つに、働かなくても生活が保障されるようになると(それなりに多くの)人が働かなくなってしまうのではないかということがあるそうです。

こういった問題については、例えば、必要な仕事であるのに誰も就かなくなる仕事には就業したくなるような高いお給料を付けるなどの案も出ているようですが、ここでは、人々の在り方を変容させることで問題を回避出来るように試みられる方法として、ベーシックインカム自体も給付金ですが、ベーシックインカム政策が実施された後の仕事によって得られる収入も給付されるもの、つまりは自ら獲得するものというより与えられるものと意識するようになるといった変容が実現することが良いということについて書いてみようと思います。

人々の間で、ベーシックインカム政策が実施された後に仕事によって得られた収入を給付され与えられるもの、与えられた恵みと意識するようになるといった変容が行われると、同じレベル内で移動する変容ではなくレベルを向上させる類の変容になりますので変わるための苦労が少し生じるかもしれませんが、仕事による収入は、社会や国家、広い意味では宇宙から与えられている恵みであるということになり、そのように意識し認めるようになることで、どんな経験も喜びを伴うように恵みを与えられることが人々の共通の喜びとなったり、多くの人々が共通して持つ意識であり状態になることを意味します。仕事による収入は恵みなのだから、仕事をすることによって受け取りたいとか受け取ろうと願うようになるということです。

そうなると、働くことや働かなくなることに関する問題が解決するというよりも、そういったレベルを飛び越えてこれまでには経験することが無かった肯定的な感情や考えを恵みを与えられることとそれに関連する事へ持つことが出来るようになります。個人という自分よりも大きな存在である国家や宇宙から与えられるという状況によりなるようになり、自分以外の者や存在からだけでなく、自分より優れた存在から、より本質的なレベルや状態にある存在から、そして本質的な源といったところからも恵みを与えられるということはどういうことでありどういった経験であるのかについて、伴ったり生じたりする感情も含めて経験し、学ぶことになるでしょう。他者から何かや恵みを与えられることは常に生じ、日々経験していることですが、ベーシックインカムといった新しい社会保障制度の実現を通じてこれまでよりももっと明確にして学ぶことになり、与えられるということがこれまでよりも意識的な経験となって経験することが容易になり、また経験そのものの内容も変わってより深いものにもなるでしょう。

こういったことは、欧米が主導する時代は終わってアフリカの時代になっていますので、分を与えられているように思えるとか、とても幸せなケースでは他者から非常に恵まれている感じがするものになるといった要素が強くなるのかもしれません。アフリカ大陸の国々は、他地域の国によって(否応なく)線引きされ区分されていますが、そういった類の要素が目立つものになるのではと予想されるのですが、ベーシックインカム導入のために人々の間でこういった変容が実現なされると、その人が前世も含めて過去に行ったすべてのことから配分を決定されるような与えられ方になるということになるかもしれないとも思います。分を与えられるという経験も、与えられることと同じく常に生じ、日々経験していることではありますが、より明確に意識して学ぶことが出来るようになるのでしょう。

そしてまたそういった経験を物質レベル、精神レベル、スピリチュアルで本質的なレベルなどで充分に学び、あらゆる面で経験し、得られる叡智を完全なものにしてマスターすることが出来た時は、また次の段階への扉が自然に開かれることになるでしょうし、そういった経験を充分に完全に経験し学ぶことが完了すると、それらによって得られた叡智を伴ってまた新しい次のレベルや段階に移行することになり、新しい人類のページが開かれることと思います。欧米が主導する時代ではなくなっているため、この場合の移行は、狩猟的な要素が減少したものになるのでしょうね。

ベーシックインカム政策については、一旦導入され、ある程度軌道に乗っているのに継続して行けなくなるというダメージを回避し、継続出来るようにすることが望ましいと思いますので、働かなくなる人が出て来るのではということに関する変容も、政策が実施されるのと同時か出来ればその前にでも、レベルを向上させることでもありますので少し苦労はあるかもしれませんが実現なされると導入や実施も順調に行われ、継続させることも容易になるのではないかと思います。

ベーシックインカムは、財源を確保出来るのかということで、継続して行けるシステムであると認めて良いのかということがあるようですし、それ以外のことについても問題が生じるのではということなどで導入されにくくなりませんように、またメールマガジンにも書いてみたいと思っています。

{ベーシックインカムについて書かれた書籍}

・「ベーシック・インカム 基本所得のある社会へ」ゲッツ・W・ヴェルナー著 現代書館
・「すべての人にベーシック・インカムを―基本的人権としての所得保障について」ゲッツ・W・ヴェルナー著 現代書館
・「ベーシック・インカムの哲学」P.ヴァン・パリース著 勁草書房
・「ベーシックインカム入門」山森亮著 光文社
・「ベーシックインカムは究極の社会保障か;「競争」と「平等」のセーフティネット」萱野稔人編 株式会社堀之内出版
・「ベーシックインカム 国家は貧困問題を解決出来るか」原田泰著 中央公論新社
・「シティズンシップとベーシック・インカムの可能性 (シリーズ・新しい社会政策の課題と挑戦)」武川正吾著 法律文化社

ベーシックインカム政策の実現を望まれる方は、これらの本も参考にしながら活動なさって下さい。